カッターといえばOLFAだが、もともとは工具メーカーだった
今ではカッターといえば多くの人がOLFA(オルファ)のものを使っています。
世界中の人から愛されるカッターとなり創業以来半世紀以上、OLFAのカッターは愛されている老舗のブランドです。
OLFAは今となってはカッターのメーカーですがもともとは創業者は電気工の仕事をしており、工具の販売もしていました。
この経験があったからこそ今のカッターが生まれていますし、カッターの製造にも役立っています。
工具を作りながらいくつかの仕事をしている中で創業者は印刷会社で働くことになります。
印刷の仕事は紙をカットする作業が多いです。
その作業でカミソリの刃が使うのですが、刃をつまんで作業するのはけがをすることも多いですし、刃の両端を使ったら捨てることになります。
この作業はずっと続けていると危険であること、刃がもったいないことから何か改良できないかということを考えるようになったのがカッターの生まれた元となります。
カッターのアイデアは日常のふとした瞬間に芽生える
紙をカットする際、捨てているカミソリを何とかもっと使い勝手が良いものにできないかと考えていた際、参考になったものが二つあります。
まず一つ目が靴職人です。
靴職人たちは靴底を削るためにガラスの破片を使っていたのですが、切れ味が悪くなるとガラスを割ってまた使っていました。
これができればカミソリも再生利用することができるのです。
そこでふと思い出したのが戦後にアメリカ兵が食べていた板チョコでした。
板チョコのようにぽきぽきと折れば新しい刃が出るようにすれば何度も使えることに気付きました。
しかも、切り取れる刃が連なって一つの刃になっていると使いやすく便利だということに気付いたのです。
これが世界中で使われるカッターのアイデアとなり製造がはじまります。
世界で最初に刃を折る形のカッターが誕生したのは1956年です。
それから刃の規格は世界基準となり特許も取得します。
しかし、特許を取得してもなかなか製造してくれるメーカーはありませんでした。
そこで、OLFAの社員たちは手作業でカッターを作り販売していきます。
その努力と使い勝手の良さが認められ、世界的に認知されるメーカーとなったのです。
ブランド名をOLFA(オルファ)としたのは刃を折ることに由来しています。
ブランドのロゴマークも折る刃の形をイメージしたものであり、わかりやすく多くの人に愛されています。