L字金具の使い方と選び方

L字金具の種類
L字金具は、材質や形状、強度によってさまざまな種類があり、それぞれ適した用途があります。主な種類を知っておくことで、適切な製品を選べるようになります。
材質による種類
L字金具の材質は、主にスチール(鉄)とステンレス、アルミに分けられます。
スチール製
スチール製は最も一般的で、強度が高く、家具や棚の補強など屋内のDIYに広く使われます。多くは錆びを防ぐために表面にメッキ加工が施されています。
ステンレス製
ステンレス製は、耐食性(錆びにくさ)に優れているため、キッチンや洗面所などの水回りや屋外での使用に適しています。スチールより高価ですが、長期間にわたって強度を維持できるのが特徴です。
アルミ製
アルミ製は軽量であることが特徴で、強度をそれほど必要としない軽作業や、持ち運びを考慮したDIYに使用されます。
形状による種類
基本的なL字型のほかに、強度を向上させるための特殊な形状があります。
穴の数が異なるもののほかに、直角部分に補強のためのリブ(補強板)がついているものがあります。
リブ付きのL字金具は、特に棚受けや重量がかかる箇所に使用され、荷重に対する耐性が大幅に向上するのがポイントです。
L字金具の使い方
L字金具の本来の強度を発揮させるためには、正しい向きと取り付け方を守ることが重要です。
取り付けの向きと位置
L字金具は、力がかかる方向に対して垂直になるように取り付けるのが基本です。
例えば、棚板の荷重を受ける棚受けとして使う場合、金具のL字の頂点が下向き、または内側を向くように取り付けます。
棚板を壁に固定する際には、金具を棚板の左右の端に配置し、バランスよく荷重を分散させることが大切です。
中央一箇所だけでなく、複数箇所で固定することで、強度と安定性が確保されます。
正しいねじ(ビス)の選び方
金具を固定するねじ(ビス)も、強度に直結します。
ねじの長さは、金具の厚み+固定する部材の厚みの半分以上を目安とし、木材から飛び出さないように注意して選びましょう。
壁面が石膏ボードの場合は、そのままでは強度が不足するため、必ず下地(間柱など)がある場所を選んで固定するか、専用のアンカー(壁内部で開く留め具)を使用して強度を確保する必要があります。
L字金具の選び方
目的に合った適切なL字金具を選ぶための具体的なチェックポイントをまとめます。
用途と必要な強度で選ぶ
補強したいものが家具や棚の場合は、スチール製のリブ付きなど、強度が高く耐荷重が明記されているものを選びましょう。
軽量な額縁や装飾品の固定であれば、デザイン性を重視したシンプルなものや、アルミ製でも十分です。
穴の数とサイズを確認する
L字金具には、固定用の穴が複数開いているものが多いです。
荷重が大きいほど、穴の数が多い(つまり固定箇所が多い)ものを選ぶことで、一点に集中する負荷を分散させ、高い強度を得られます。
金具自体のサイズは、固定する部材の幅や大きさとバランスが取れているかを確認し、小さすぎず、大きすぎないものを選びましょう。金具が小さすぎると、固定する力が不足する原因となります。
